前回のブログでは特許庁が実施していたファストトラック審査の休止について紹介しました。事実上の終了ですね。
以前のブログでも触れていますが2021年頃と比べると商標の審査はかなり早くなっています。
現在(2023年11月時点)の商標の審査期間はどれくらいかといえば以下の通り。
https://www.jpo.go.jp/system/trademark/shinsa/status/cyakusyu.html
特許庁ウェブサイト「商標審査着手状況(審査未着手案件)」
画像を張っておくと以下の通りです。
でですね、商標に関する審査期間について色々と検索していたら、特許庁が審査期間に関する目標を設定していることを偶然見つけました。これって業界内でもあまり知られていないと思いますがどうなんでしょ?? え、自分が知らないだけ?(笑)
https://www.meti.go.jp/policy/policy_management/jissityou-hyouka/2021/R3mokuhyou.html
特許庁「令和3年度において特許庁が達成すべき目標について」
商標の審査期間について以下の目標が設定されています。
「一次審査通知までの平均期間について、『8~10カ月』とする」
(特許庁「令和3年度において特許庁が達成すべき目標について」より一部抜粋。)
特筆すべきは目標だけたてて終了―。ではなくて放置することなくしかるべき時期に達成状況を評価していることです!
https://www.meti.go.jp/policy/policy_management/jissityou-hyouka/R3FYhyouka/20230126_R3FYhyokagaiyo.pdf
特許庁「令和3年度実施庁目標に対する実績の評価について」
特許庁ウェブサイト 「令和3年度実施庁目標に対する実績の評価について」より抜粋。
ご覧頂ける通り、令和3年度の審査期間の目標が「8~10か月」であったのに対して、実績(評価)は「8.0カ月」。しっかり達成しているじゃあないですか!!すげぇ!!
次に令和5年度の特許庁目標もみてみましょう。
https://www.meti.go.jp/policy/policy_management/jissityou-hyouka/2023/R5mokuhyou.html特許庁「令和5年度において特許庁が達成すべき目標」
特許庁ウェブサイト 「令和5年度実施庁目標の策定について」より抜粋。
商標の審査期間の目標は一次審査の通知まで約5.5~7.5か月!現在の審査着手状況を見るとおおよそ達成できていそうな感じですね。なによりも令和3年度の目標・実績と比べても確実に審査期間は短縮されています。日々の業務を行っていても「登録査定が出るのが早くなったな~」と実感する毎日です。
このように、特許庁では審査期間を短縮するにあたり、具体的な数値目標を設定して段階的にクリアしてきたことがよーっくわかります。PDCAサイクルがぐるんぐるんと回ってますね。素晴らしい!!見習いたいものです。
今後の特許庁の目標にも注目していこうと思います。
前回のブログ更新から半年以上が経過していますが、特許庁様ならこのようなこともないでしょうね。ははは。
今回は以上です。