「商標とはなにか?」をやさしく解説するシリーズ。商標の知識ゼロの方でも通して読むことで商標のなんたるかが大体わかるような内容を目指してます!
商標を取り扱う仕事をしていると「商標ってどういうものなんですか?」という質問をたまに受けます。ニュース等で「商標」という言葉を耳にすることはあっても「正確にどんなものかはよくわかってないかも。。。」という方は多いのではないでしょうか。「商標ってロゴマークのことじゃないの?」と漠然と考えている方も多いかもしれません。
そこで出来るだけわかりやすく商標とはなんなのかを説明してみたいと思います。
商標とは一言でいうと「商品・サービスの目印」のことです。
「目印」は辞書では「見てすぐわかるようにつけたしるし。」「目標となる物。」という意味です。この意味の通り、「目標となる商品やサービスがすぐわかるようにつけられた目印」が「商標」ということになります。
たとえば皆さんがスターバックスでコーヒーを飲みたいと思ったとします。道を歩いていると以下のマークが付けられた三つの店舗が並んでいました。
この場合、迷わずスターバックスの店舗に入ってお目当てのコーヒーを買うことができますよね。もちろんコメダ珈琲を飲みたい人も今日はEXCELSIORの気分だった方も問題なく自分の好きなコーヒーを買うことができます。
これは各店舗にそれぞれのサービスの目印となる商標が表示されているからです。ロゴマークが目印となって買いたかったコーヒーを間違えずに買うことができますね。
これをコーヒーからハンバーガーに置き換えても同じことです。「マクドナルドのハンバーガーが食べたいな」と思い立ち寄ったフードコートで以下のマークが付けられたお店が並んでいたらいかがでしょうか。
この場合もロゴマーク(商標)を目印に問題なくマクドナルドのハンバーガーを買うことができます。
もう一度スターバックスとマクドナルドの商標をご覧頂きたいのですが、これらのロゴマークには「スターバックス」「マクドナルド」といった文字情報はなにも含まれていません。それなのに皆さんはこのマークを見るだけで何の疑問もなく「スターバックスのコーヒーが買える」「マクドナルドのハンバーガーを買える」と認識していると思います。考えてみれば不思議じゃないですか?これはそれぞれのマーク=商標がスターバックスやマクドナルドのコーヒーやハンバーガーを提供する「飲食サービス」の目印として機能しているからに他なりません。
このように商標というのは、簡単に言うと「商品・サービスの目印」なのです。ショッピングの際にはたくさんの商標を目にすると思いますが「これは何の目印なのかな?」と考えてみるのも面白いかもしれませんね。次回はどんなものが商標になれるのかについて説明します。