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商標の拒絶理由対応マニュアル⑥指定商品の記載に関する拒絶で登録をあきらめるのは100億パーセントもったいない!

特許庁から無慈悲に届く拒絶理由通知について解説するシリーズ。特許庁から「拒絶理由通知」というものを受領したけどどうしていいのかさっぱりわからない。。。そんな方にこそ読んで頂きたいです!

今回は「指定商品・役務の記載が特許庁ルールと合っていない」という拒絶理由について解説します。よく通知される拒絶理由についてはこちらをご覧ください。

まずはキーワードについて確認。特許庁から届いた拒絶理由通知内に以下のキーワードがあれば「指定商品・役務の記載が特許庁ルールと合っていない」という拒絶理由です。

キーワード:「第6条第1項(指定商品又は指定役務の表示が不明確)」

「第6条第2項(区分相違)」

「指定商品は、商標とともに権利範囲を定めるものですから、その内容及び範囲は明確でなければならないところ、この商標登録出願に係る指定商品中、××× は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められません。」

「政令で定める商品及び役務の区分に従って第×類の商品を指定したものと認めることもできません。」

まず有権者に訴えたいのは本件拒絶理由がほぼ確実に克服可能だということです(怒り心頭、すごく好きでした。)!

要するに適切に対応すれば登録できる!ということです!
にもかかわらず、この拒絶理由が出たために登録に至らなかった出願がどれほど多いことか。。。調べると相当数が拒絶されています。

おそらく大半は「どう対応すれば良いのかわからなかった為」だと思われますが、適切に対応すればほぼ確実に登録できることを考えると100億パーセントもったいない!!(Dr.STONE大好きです!子どもにみせようとしたら親がはまりました。)

せっかく費用をかけた商標出願ですから登録して事業に役立てたいですよね。

では具体的な克服方法を見ていきましょう。

克服方法1 特許情報プラットフォームで検索可能な商品・役務記載へ補正する

商標検索ができるデータベース特許情報プラットフォーム(Jplatpat)では「商品・役務名検索」が可能です。

特許情報プラットフォーム
https://www.j-platpat.inpit.go.jp/

↓↓このように「商標」のプルダウンメニューから「商品・役務名検索」を選びます。

「商品・役務名」↓↓に文字を入力して検索します。

このデータベースで特許庁に認められた指定商品・役務の検索が可能です。
特許庁に認められた指定商品・役務であれば特許庁ルールに沿っているのは当然ですよね。
それらの中から適切な記載へと補正(※)すれば拒絶理由は克服できます。

※補正とは、簡単に言うと「出願した内容を修正すること」で、手続補正書という書面を通じて行う手続です。

ただし出願した際の指定商品・役務の範囲を拡張するような補正は認められません。例えば出願時に指定していなかった商品を追加するような手続はできませんので注意してください。

また出願の際に指定商品・役務の「区分」を誤っていた場合、補正により区分を追加することが出来ますが、区分追加の費用が発生します。

例)第25類「かばん,被服」を出願。しかし「かばん」は第18類が正しい区分だった。この場合、追加費用を支払い新たに18類を追加すれば「かばん」を保護可能。

克服方法2 審査官提案に補正する

常にという訳ではありませんが、拒絶理由通知書にて審査官から「この商品・役務記載であれば登録を認める」という補正案が提示されることがあります。

この提案通りに補正すればまず確実に登録することが可能です(審査官が勘違いしてるとか、そういうレアケース以外は登録されます。)。

「ラッキー!じゃあ審査官の言うとおりに補正すればいいだけ?楽勝じゃん♪」

その通りではあるのですが注意したいのは審査官提案が「出願人が保護を意図する商品・役務を正しくカバーしているか」という点です。ここは重要です!

審査官は親切心から補正案を提示してくれますが、出願時の指定商品・役務をベースに特許庁ルールに合った記載を提案しているに過ぎず「出願人の意図する範囲の保護」が保証されている訳ではないのです(そこまで審査官提案に求めるのは酷というものです。)。そのため、狙った範囲が保護されているかどうかを自己責任で確認する必要があります。

審査官殿も全く悪気はないと思うんですが「そこを保護してどうする?」というとんちの利いた補正案が提示されることも極まれにあります。

とは言え、お忙しい中、補正案を提示してくださる審査官の皆様には心から感謝しています!!

「審査官提案に沿って補正したけど全然関係ないところに権利が発生していた(泣)」といった悲惨な状況に陥らないよう少しでも疑問があれば弁理士等の専門家に相談することをお勧めします。

克服方法3 「その商品・サービスが何なのか」意見書や商品資料により説明する

特許庁から不明確と指摘された商品でも絶対認められないということはありません。

「その商品が一体どういうものなのか」「どのような範囲の保を意図しているのか」といった点をカタログ等により説明することで登録が認められることがあります。経験上、その数は少なくありません。

「今までにない新製品」であれば過去に特許庁で認められた事例がないのも当然なんですよね。例えば「スマートフォン」という商品記載も昔は登録できませんでしたが、今は当然に認められています。

指定商品・役務はできれば具体的記載により登録しておく方が望ましいと言えます。そのため、拒絶理由を受けたものの現在の商品記載で登録を受けたいと希望される場合には、審査官に商品・役務の内容説明をしてみましょう。商品説明を踏まえ、審査官から新たな補正案が提示されることもあります。

難しい商品・役務の場合は「内容不明確」の拒絶理由をもらい、意見書で内容説明をしながら最適な指定商品・役務記載に近づけていくというプロセスが重要だと思います。このプロセスを経ることで、意図した範囲をぴったりと保護する指定商品・役務記載で登録できるはずです。

ただ実際には「適切な保護範囲であるか否かの判断」「商品・役務の内容説明」等を行う際には専門家に相談した方が安全だと思います。

ところでなぜ指定商品・役務の記載を特許庁ルールに合わせる必要があるのでしょうか?

これは指定商品・役務が登録商標の権利範囲を定めるとても重要なものだからです。商標権は他人の権利を制限する超強力な権利なので、誰が見ても誤解なく効力範囲がわかるようにしておくことが大切なんですね(商標の効力範囲については林家ペーを引き合いにだしてここで解説してます。)

実際には揚げ足とりのような些細な修正を求められることもありますけどね。。。まあこれもどこかに線引きは必要というお話でしょうね。モゴモゴ。

本件拒絶理由の相談についてはこちらか、お電話にてお気軽にご相談下さい。

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